2020年冬アニメ紹介+評価

タイトルの通り2020年冬アニメの紹介+評価です。

次以降のクールに継続するものは冬クール分を見終えたもの、それ以外のアニメは全話視聴済みのもののみが対象。劇場版も含みます。切ったものやdアニメストアAmazon Prime Video等の配信がなく、全話視聴できていないものは評価されないので悪しからず。視聴が終わったものから随時追加。

上から面白い順で、評価はSSS、SS、S、A、B、C、D、E、Fで主観で決めています。あくまで個人の評価なので参考までに。各個人が感じたアニメの面白さ等を否定するものではないので、自分が面白いと思った感情を大切にしてください。

判断基準の詳細はそのうち示そうと思いますが、基本的には落ち着いたアニメよりも劇的な展開があるアニメの方が、平均的に面白いアニメよりも瞬間的にとても面白いアニメの方が、序盤面白いアニメよりも終盤面白いアニメの方が評価が高くなっています。また、複数クールのアニメは評価が厳しく、短尺のアニメはBに近くなります。質も評価基準ですが、あくまで面白さの方が比重は大きいです。面白さの基準に関しては、話が重要視されるわけではなく、アニメとして総合的に面白いと感じたかです。

 

参考までに、評価例をあげると

SSS コードギアス 反逆のルルーシュCLANNADHELLSING OVA

SS 響け!ユーフォニアム、ガールズ&パンツァー、咲-Saki-

S うたわれるものCharlotteシュタインズ・ゲートNEW GAME!

A 炎炎ノ消防隊少女☆歌劇 レヴュースタァライトけいおん!アクセル・ワールド

B Free!Fate/Apocryphaゴブリンスレイヤーご注文はうさぎですか?

C オーバーロードらき☆すたうらら迷路帖僕は友達が少ない

D とある魔術の禁書目録けものフレンズ2、バーチャルさんはみている等

E 冴えない彼女の育てかた(1期)、迷家-マヨイガ-メカクシティアクターズ

F ペルソナ4 ザ・ゴールデン(2期)、緋弾のアリアTIGER & BUNNY、Rewrite

SSS

劇場版 SHIROBAKO

2014年秋アニメSHIROBAKOの劇場版。アニメ制作会社の話。制作陣の熱意の伝わる、熱く楽しいアニメ。上映時間119分には思えない展開の数々を圧巻の構成、テンポで描き切っている。登場キャラクター数が非常に多いにもかかわらず、全員が属性ではなくキャラクター性で秀でている点で右に出るアニメはない。アニメの限界に挑戦するような作画・CG演出は傑作中の傑作というに相応しい。TVシリーズの時点で類稀なる面白さであり、ファンの期待は非常に大きかったが、期待の上の上の上を行く納得の出来。みんな大好き矢野エリカ。

 

SS

ちはやふる3

ちはやふるの5-6クール目。競技カルタアニメ。笑える楽しさ真剣な熱さちょっぴり涙で、誰が見ても面白いに最も近いアニメ。丁寧な心理描写に裏付けされₜ展開の熱さは格別。毎秒毎話+通し+以後全て非常に高い水準での面白さが保証されているので、見て損することはありえない。ただし、1期2期と比べると駆け足で、非論理的で不自然ともいえる展開や描写が多いため、3期から見る人には注意してもらいたい。1期2期から完全に続く話なので3期から見るべきアニメではないし、まさか3期から見る人がいるとも思えないが一応。今期のTVシリーズ覇権。

 

映像研には手を出すな!

アニメを作る部活動の話。Theアニメといった作風で、制作陣の熱意が伝わる作品。SHIROBAKOで見られるような、作中のクライマックスで整合性より盛り上がりを重視して勢いのあるミュージカルのようなシーンを持ってくる演出が随所にみられる。第4話は全アニメ中でも屈指の盛り上がりで、超大作映画を1本見終えたかのような興奮と感動に包まれる。無二のアニメとしてハマる人はとことんハマるタイプの作品。

 

S

ランウェイで笑って

ファッションデザイナーを目指す少年と低身長モデルの話。第1話の約束された勝利感が強すぎて実際のスペック以上に面白く感じる分はあるけれど、毎話高い水準で面白い短い話数でたくさんピークを持ってくるため、クソキャラや強引な展開が目立つのが難点。ほぼ逆境展開からの勝利演出のみで殴り続けるアニメ。作画や話の作り、総合的な演出などの質は褒められたものではないが、必要なところでは必要な作画と必要な演出ができている。推し武道や恋アスのような良質なアニメではないが、手数が多く、安直に面白い。

 

推しが武道館いってくれたら死ぬ

地下アイドルとファンの関係(ここ大事)の話。ただのギャグアニメかと思いきや宇宙が創造できてしまうほどの巨大感情アニメ。本当にただ推す側と推される側の日常だけで尊みの限界のその先に到達してしまう。話数を重ねるたびにどんどん好きになる作品。もちろんギャグアニメとしても優秀。

 

理系が恋に落ちたので証明してみた。

タイトル通りのギャグ重視ラブコメ。笑える面白さという点では今期No.1。心底バカでくだらない楽しさ。終盤にかけてギャグ重視から一転し恋愛が力を帯び始め、ギャグに恋愛に面白さが超加速し始める。最終話除けばままあるレベルのアニメであるが、最終話は想像を絶するほどの強演出で、最終話のみで言えば右に出るアニメはほぼ存在しないと言っていいほどの面白さ。演出厨は絶対に見るべき。

 

恋する小惑星

かつて小惑星を一緒に見つけることを約束し合った2人が高校の地学部で再開する話。ソフト百合日常系。動画工房の贅沢なリソースを注ぎ込んだ素朴で優しいアニメ。つまり約束された勝利。体感はゆるキャン△が非常に近い。どっちも見るべし。

 

劇場版 ハイスクール・フリート

軍艦×アニメ系美少女。陸のガルパンに対し海のはいふり。ストーリー以外完璧を極めたアニメ。やっぱりガルパンじゃないか。ストーリーは酷いの極みだけれど、ドカーンバーンデデーン(ネタバレ)勝利わーーーーー(テンションMAX↑↑↑)!!!って感じで最高だからみんな見よう?

 

マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝

言わずと知れた人気アニメ魔法少女まどか☆マギカの外伝。引き続きシャフト×劇団イヌカレー×蒼樹うめであるが、監督と脚本をイヌカレーが務める(本編ではそれぞれ新房昭之虚淵玄)。内容としては魔女と戦う魔法少女の運命にまつわる話。本作からでも入れないことはないが、まどマギ本編を先に履修しておくことを強く勧める。本編はシャフトでも屈指の質の高さであったが、本作もその質の高さは健在で、イヌカレー特有の世界を見ているだけで満足できる。しかし、マギレコは元はソシャゲであるためキャラが多く、キャラ一人一人への焦点当てが不十分であり、平均のキャストの質も豪華ではあるが高いとは言えないため、本編ほどの面白さは期待できない。また、話も途中で終わっているため、不完全燃焼感が高い。とはいえ、十分な面白さであり、まどマギ本編のファンでも納得できる仕上がりであるといえる。

 

Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-

俺らの課金がフルボイスの超作画アニメーションになった。ゲームでシナリオを読んだ人向けのアニメ。これだけ見ても???にしかならない。が、正直ゲームでシナリオを読み進めた方が数十倍面白い。とはいえ、圧倒的なリソースの強作画強CG強音響であり、熱い展開でキャラクターも尊いため、良いアニメであることには違いない。ただし、stay night系やZeroのような殺陣による熱いバトルは期待できないので注意。感情移入性も他のアニメと比べて高いわけではない。

 

あひるの空

全4クールの内2クール目まで終了の夕方アニメ。主人公は低身長、チームメイトは初心者を含む不良ばかりのバスケ部の話。いわゆる王道系。バスケアニメなのにその作画で大丈夫なのか?というくらい作画はカクついているが、効果線の勢いで何とか誤魔化している。その他の点でも他のアニメと比べて特別良いところはないが、王道をひた走る展開なので十分な面白さ。ただし、現時点の面白さのままであれば4クール消費して見る価値はない。

 

ソマリと森の神様

人間と異形が対立している世界で、人間の子供とゴーレムが人間を探して旅をする話。内容は今期最も薄い雰囲気アニメと言わざるを得ないけれど、映像美+音楽+水瀬いのりで魅せた作品。早見沙織柴田理恵の演技も見所。水瀬いのりの泣きアニメ、強くないわけがなかろう?

 

A

異種族レビュアーズ

誰だよこんなアニメの企画を通した情熱溢れる変態紳士は。表現し得る最大限の感謝を捧げる。ありがとう。内容としては異世界風俗嬢をレビューする男たちの話。令和始まって早々の大問題作。「いいんですか?」と言いたくなるような声優も多々出ており、非常にポイント高い。いくつかの放送禁止シーンではブラックアウトするため、全体を通して安定した作画であるのもツボ。多くの国と地域で放送中止になったアニメであるが、濃厚接触を回避できるため、対コロナ用決戦兵器としての量産が求められる。また、性問題や種族問題に深く突っ込んだ作品であり、将来教科書に載る可能性を鑑みても視聴をお勧めする。子供は見ちゃだめよ。

 

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 

SAOやオーバーロードのようなVRMMORPGゲームを特段の事件などもなくただ楽しむ女の子の話。本当にただゲーム内で友人を作ったりギルドを作ったりしてゲーム内イベントでバトルを楽しむだけのアニメだが、SILVER LINK.渾身の戦闘作画、安定の声優陣、優しいキャラクター優しい世界、想像の斜め上を行く主人公の進化成長でだんだん癖になるアニメ。

 

22/7

秋元康プロデュースのデジタルアイドルグループ「22/7」のアニメ。声優は22/7のメンバーがそのまま務める。メンバーは公募オーディションで選出されている。内容としては「壁」の命令により集められたメンバーが、壁の指示に従いアイドル活動を行うというもの。最初の3話はA-1 Picturesにしては微妙なCGと作画であり、声優の質も低く、雑な展開であるため、褒められたものではないが、以降の6話は各メンバー一人一人に焦点を当てた過去話や成長等の王道構成であり、話の面白さや心理描写は十分であり、今期有数の美術演出と相まって非常に面白い。残りの3話はネタバレであるためこれくらいで控える。以下に9話終了時点までのネタバレを含む特集記事を載せておくので、参考までに。戸田ジュンしか勝たん。

 

spds.hatenablog.jp

 

 

SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!

SHOW BY ROCK!!の3期。異世界?ガールズバンドモノ。1期2期と監督脚本会社が変わり別作品と化している。それに伴い、話の構成20点→90点、キャスティング95点→75点、CG150点→85点くらいの変わり様。1期2期はアニメとして相当に見づらかったが、最終話の勢いで爆上げするアニメであったが、3期は見易くなっている。面白いかと言えば△だが、良作と言われれば◎。

 

地縛少年花子くん

人魚の呪いを抑えるために怪異花子くんと契約を結んだ女の子八尋の話。怪異と言ってもホラーではなく基本コミカル。瞬間的に巨大感情。可愛らしいデフォルメチックな絵柄が非常に素晴らしい。八尋のピンチに駆けつける花子くんが非常に尊くかっこいい。話はまだまだ途中なので、2期に期待。鬼頭明里オタクはぜひ。

 

へやキャン△

ゆるキャン△の3分半枠。ゆるキャン△と特段変わらぬ質で、非常に尊く面白い。なでしこがご飯食べているだけで世界が幸せに包まれる。

 

B

ID : INVADED イド:インヴェイデッド

「イド」という無意識の世界に入り込んで連続殺人犯を捕まえる話。作中用語が多く、設定も難しいため、1回見ただけで話を理解するのは難しく、周回プレイヤー向け。伏線回収が非常にきれい。非常に抽象的で哲学的な台詞が多いけれど、出来事とは論理的にマッチしているので、自力で理解するならそれを理解しておく必要がある。自分は考察記事読んでいたけど。展開自体はエモいと表現するべきモノなので、話が分からなくてもそれなりの面白さはある。けれども、作画表現や演出等は並みかそれ以下なので、伏線回収だけで面白いと感じられるような感性がなければ面白いアニメと認識するのは難しいかもしれない。

 

虚構推理

怪異が起こす事件を合理的推察により解決していく話。ホラーではないミステリーで明らかに非科学的なものを扱うというコンセプトは面白く、話も相当に細かく理詰めされており、良質で十分な面白さである。加えてメインヒロインのキャラデザも良く、作画や音響も安定しており、テンポ感も十分であるが、これといった魅せ場らしい魅せ場がなく盛り上がらないため、アニメとしては惜しい作品である。

 

異世界かるてっと2

リゼロとオバロとこのすばと幼女戦記+αの異世界アニメキャラクターが共同で学園生活を送る15分枠日常ギャグアニメ。キャラはデフォルメされており、ポップ可愛い系。わいわいがやがやしていて普通に面白い。エミリアめぐみん等の声優被りも見所。見ていない元アニメがあってもそれなりに楽しめそう。全部1期以上見ているからわからないけど。異世界かるてっと1期より面白さの質が高い気がする。

 

無限の住人 -IMMORTAL-

四肢や首・胴体の切断、臓器の破壊、強姦描写等が毎話のように見られる、非常に残虐な成人向けアニメ。両親を殺された女性が不死の身体を持つ侍と共に復讐の旅に出る話。最初の2話はかなり面白いし、それ以降もまあまあ面白い話がある。けれども、話の二転三転がまるで分からない。主人公の心理変化が謎of謎。無駄に登場人物が多い。無駄に輝度が高い。原画マンは多いのになぜか作画が大雑把すぎて、せっかくの殺陣が台無し。クソみたいな展開や笑ってしまうような作画も多く、作品の雰囲気からは想像できないクソアニメ。2クール掛けて見るほどのものではない。

 

へんたつ

けものフレンズやケムリクサ、てさぐれ!部活ものでおなじみたつき監督の90秒×12話のゆるふわ謎メタアニメ。たつき監督の声を代弁する?鬼役の高杉薫が多く話して作画スタッフの平安氏の声を代弁する?猫役の門脇舞衣が合わせるという構図の温度感が非常に良い。普通に面白いけれど、90秒枠なのでこの評価。

 

BanG Dream! 3rd Season

特に書くことがないな。つまらなかったけど、あの最終話見せられたら流石にね?1期2期と比べると方向性の定まらない公式が解釈違いなお粗末なアニメではあったけれど、RASの音楽と最終話の尊さと言えば認めざるを得ないので。パレオしか勝たん。

 

宝石商リチャード氏の謎鑑定

深い風単話完結アニメかと見せかけて後半畳み掛けるような濃厚BL展開を見せる謎アニメ。登場人物に不自然な思考回路の人間が多く、作画も微妙だが、後半の伸び方は異常。実況用アニメの域は出ないので、期を超えてまで見るようなアニメではない。

 

歌舞伎町シャーロック

推理アニメ(大嘘)。序盤は単話構成で後半はメインキャラを主軸とした物語。尺の都合もあるから仕方ないところもあるけれど、推理アニメとしては破綻しているので、展開と演出を楽しむアニメ。心理描写はサイコパスすぎて理解に苦しむ。面白い話もそれなりにあるが、特別優れたところがあるわけではないので、2クール掛けて見るなら他を勧める。

 

ダーウィンズゲーム

第1話は高品質で面白かったんだ。どうしてこうなった。

能力系リアルデスゲームに巻き込まれた主人公が生き抜く話。見所はごく一部(重要)のバトルシーンで急激に跳ね上がる作画。瞬間的な作画では今期最上位クラス。

問題なのは、回を重ねるにつれてどんどん質が下がる全体的な作画。バトルアニメにも関わらず1原2原併せて毎話10人前後の原画マン、数人の動画マン。圧倒的なリソース不足。加えて、ただ作画の質が低いだけでなく、作画の整合性が壊滅的。狙撃の可能性があるのにカーテンも閉めずに窓際に棒立ちしたり、まったく浮き沈みせずに水上に顔を出したまま泳いだり、至近距離で障害物や盾に隠れるわけでもなく撃ち合いをしたり、戦闘状態にも関わらず引き金を引くことすらせず殺されるまくるモブが多数いたり、デスゲームの緊張感がまるでない。

高品質バトルシーンを見るだけなら第1話後半と第9話Bパートだけ見ればOK。

 

C

該当作品無し。

 

D

おーばーふろぉ【通常版】

短尺エロアニメ。いわゆる僧侶枠。Q. 通常版はエロシーンカットされているのに何を見ればいいの?A. 門脇舞杏子御津

 

群れなせ!シートン学園

多種多様な擬人化された動物たちが通う学園に通う人間と、他の動物とも仲良くなって大きな群れを作ることを夢見る狼の女の子のラブコメディアニメ。ギャグの波長が合うなら面白いと感じられるかもしれないが、個人的にはあまり波長が合わず、また、同じギャグを何度も使いまわすため、鬱陶しいといった印象。質は安定はしているがThe普通。キャスティングは無駄に良い。特にメインヒロインは完璧な木野日菜であり、木野日菜のためだけに見ることを考えてしまう。EDを歌うのも木野日菜であるが、非常に哀愁の漂う素晴らしい演技で歌うため、聴き入ってしまう。まさに天才。ちなみに人間のヒロインもおり、こちらは宮本侑芽が演じている。母性の象徴のようなヒロインである。ところで、OP曲の音が大きく歌詞が小さいの何?

 

<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム-

VRMMORPGの量産型アニメ。展開は自体は熱いのだけれど、過程を吹き飛ばしすぎているため、感情的にも思考的にも問題がありすぎる。超豪華声優陣に予算を吸われすぎたのか中盤から作画がお粗末。演技にしても日笠と松岡があまりにも酷い。ただのゲームじゃないにしても、突っ込みどころのありすぎるゲームシステムの数々。ゲームの枠に収めるべきものもあるだろう。ネメシス(CV.大野柚布子)とバビロン(CV.高田憂希)が可愛いのと、悠木碧の歌うOP『Unbreakable』がアニメに合った良曲なのがせめてもの救いか。

 

E

現在該当作品無し。

 

F

現在該当作品無し。